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1930 6c 1750 cabriolet

その日は、朝4時に起き

待ち合わせの場所まで急いだ。

6c1750 gran sportのオーナーSさんと

今市のUさんを訪ねて見ようと言う事になった。

なぜなら、Uさんは1930年製のalfa romeo 6c 1750 cabrioletを

所有されているので、一寸見せてもらおう!と企み、

未だ交通量もまばらな、中央道のとあるインターチェンジで待ち合わせたのだった。

 


我先にと、生き馬の目を抜くような首都高は

いつ行っても”楽しく無い道”で、

地方で思う存分アルファを走らせている我が身が

つくづく”幸せ”である事に気づくのである。

事前にUさんには、行く旨を伝えていたので、

旧知の仲であるSさんの到着を待ちかねたUさんは、

流暢なしゃべり方で「遅かったじゃないの」と出迎えてくださった。

 


6c のシリーズには、ミレミリアなどで大活躍したgran sportと

サルーン系のgran turismoがある。

gran turismoにはクローズドボディを持つサルーンと

オープンボディの”トルペード”そしてスパイダーの3タイプに分けられる。

がしかし、見せていただいた6c 1750 cabrioletは、

ビットリオ・ヤーノ博士が手掛けた初の市販車

6c 1500 sportのボディーに良く似た

渋いグレィの風格ある alfa romeoであった。

塗装以外は、オリジナルと思われるコンディションの、このアルファは

メーター類が外され、熟練された専属メカニック氏の手によって

整備の途中といった状態であった。

座り心地が良さそうな革製のシートは

経過した時間を知るに充分なほど

見事に使い込んだ感じで、車と云うのはこうありたいと

妙に納得してしまった。

使い込まれた道具の美しさは

観る者の気持ちをも美しくしてくれるようで、

「ただの機械じゃないか」、と言う方も

居られるだろうが、自動車趣味にどっぷりと漬かり

ことさら、alfa romeoなんぞに惚れ込んだ者にとって

これほど有難く、幸福感に満たされる時は無い。

拝まずには居られない気持ちになってくる。

 


どうです?美しいラインでしょう。

お尻の辺りは”ナデナデ”したくなっちゃうラインです。

しばらく眺めていたくなりました。

眺めて善し、乗って善し、alfa romeoとは

なんとまあ、罪な車です。

イタリアはミラノ!

戦前、苦しかった戦後を経て

現在に至るまで、数多くのグランプリを征し、

輝かしい栄光を背景に

世界中の熱血自動車趣味人間に

強烈なウィルスを感染させてきたのです。

viva alfista

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